双眼鏡を覗くときに、全視界がきれいに見える眼の位置を、アイポイントといいます。 アイポイントを外れると、視野の一部が欠けたり、全く見えなくなったりします。
ヒノデのラインナップでいえば、AシリーズやBシリーズは、このアイポイントが寛容なので、多少眼の位置がずれても、全視野が見渡せます。これに対して、Nシリーズはアイポイントが少しだけ厳しいので、少し眼の位置がずれると、全視野を見渡すことができなくなります。
ヒノデでは、このアイポイントの寛容さについて、スペックには現れないけれど、双眼鏡を使う上で、とても重要なポイントだと考えています。全てのラインナップに関して、ある程度のアイポイントの寛容さをキープしています。N1にしても、大抵の8x21や10x21といった一般的なコンパクト双眼鏡よりも、アイポイントは、かなり寛容です。
アイポイントの寛容さは、初心者の方にとどまらず、片手で手軽に使いたい方、 同伴の方にも見せてあげたい方には非常にありがたい特徴です。大きな双眼鏡では、アイポイントが寛容なものが増えましたが、コンパクトなものではまだまだめずらしいです。
アイポイントを寛容にするために、設計をどうする必要があるかということを、専門家の方々とよく話し合うのですが、色々要素があるようです。アイレリーフ、接眼レンズのサイズ、瞳径などが関係しているようですが、まだまだ研究の余地がありそうです。