プリズムを通さないと、見える像は倒立像(上下さかさまの像)になってしまい、非常に不便です。「プリズムの全反射」という性質を使って、光を反射させ、倒立像を正立像(肉眼と同じように正しい上下)に直すことで、快適に見ることができます。

プリズムを使ってうまく正立像に直す方法は色々ありますが、特に便利な二つの方法が現在では多くの双眼鏡に採用されており、それが、ダハ式とポロ式なのです。

プリズムは、材料であるガラスの屈折率が高いほど、多くの光を全反射することができます。BK7(ビーケーセブン)やBak4(ビーエーケーフォー)とという光学ガラスがプリズムの材料としては有名です。Bak4はBK7より屈折率が高いため、プリズムの材料としては高性能です。最近では高級ダハ双眼鏡を中心に、SK15というさらに屈折率が高いガラスが使われています。