双眼鏡は基本的に、遠くを見る道具です。ですから、遠くのものを見たときにピントが合うように作られています。

しかし最近では、遠くのものだけでなく、近くのものにもピントを合わせられる双眼鏡も増えています。これは、美術館や博物館での使用や、欧米では人気のある「バタフライウォッチング(蝶の観察)」といった、近距離を双眼鏡でみたいというニーズに応えたものです。

ピントが合わせられる限界の近さを、最短合焦距離と呼んでいます。ヒノデのラインナップで言えば、5x20-A1が、最短合焦距離2mで、最も短い設計です。

ペンタックスさんの「パピリオ」という双眼鏡は大変ユニークです。特殊な設計を採用しているため、最短合焦距離50cmと、おそらく世界一の短さでしょう。ここまで短くなると、ちょっとした顕微鏡のような気分です。