ヒノデ 6x21-U1 詳細説明

価格

58,800円(税・送料・手数料込)

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返品・保証について

一ヶ月間、いかなる理由でも返品を受け付けます。(詳しくは保証、返品、交換、修理をごらんください。)商品には全て自信がありますが、とりあえず一度手にしてみて、お気に召さなければご返品していただいてかまいません。その場合は、即時返金いたします。

三年間、通常使用の範囲内で故障した場合、無償で修理いたします。

詳細

対物レンズ有効径 : 21mm(EDレンズ)
倍率 : 6倍
実視界 : 8.7度
アイレリーフ : 18mm
明るさ : 12.3
レンズ、プリズムのコーティング: 全面マルチコート(7~9層) 撥水・ハードコート
最低合焦距離 : 2.0m
・重さ : 295g
・サイズ(目幅最大/目当て最大): 横 104mm × 縦 115mm × 厚さ 43mm(ページ下方に写真あり)
・サイズ(目幅最小/目当て最小): 横 65mm × 縦 105mm × 厚さ 47mm(ページ下方に写真あり)
・ボディ : マグネシウム
プリズム : シュミットプリズム:SK15、ペシャンプリズム:Bak4、シュミットプリズムにフェイズコート、ぺシャンプリズムに誘電体多層膜
・生産国 : 日本
・カラー : ブラック

眼幅調整範囲 : 34~72mm
・防水性能 : 深さ1mの水中で、5分間 (窒素充填防水)
・付属品:ソフトケース、接眼キャップ、ストラップ(いずれも、このページの下方に写真があります。

※他の商品と比較するのに便利なスペック表はこちらをごらんください。

初めてヒノデが取り組んだ「高級双眼鏡」

6x21-U1は、初めてヒノデが取り組んだ「高級双眼鏡」です。6倍、口径21mmというヒノデらしい低倍率のスペックで、日本の職人が一台一台丁寧に作った、日本製の双眼鏡です。EDレンズ、フェイズコート、誘電体多層膜、7~9層のマルチコートと、最高の技術をこれでもかと詰め込みました。日本のOEMの底力を感じる、ヒノデのフラッグシップモデルです。

6x21というスペックはヒノデが得意とする低倍のコンパクトです。野鳥観察、登山のお供、コンサートやスポーツ観戦、観劇など幅広い範囲で快適にお使いいただけます。

お客様の声

Uシリーズを使用したユーザーの皆様から、非常に内容の濃いご感想をいただいております。こちらにまとめてありますので、是非ごらんください。

 ・お客様の声(ヒノデ6×21-Uシリーズ)

ヒノデがこれまで取り組んできたこと

創業以来、ヒノデが世に出した口径40mm以上の双眼鏡は3機種だけです。30mm台は4機種。それに対して20mm台はこのU1で11機種目です。ヒノデはこれまでも、コンパクト双眼鏡に力を入れてきました。

さて、双眼鏡には1000円で買える安価なものもありますが、50万円をオーバーする、一般の人から見れば「だれが欲しがるんだろう」と思うような高級機もあります。ヒノデは、双眼鏡の値段と品質・性能の関係を下のグラフのように考えています。

低価格帯においては、少し値段が上がると品質や性能は劇的に上がります。これが高価格帯になってくると、わずかに性能や品質を高くするために結構なコストがかかるようになります。これは多くの嗜好品に共通することかもしれません。愛好家の方々の中には、その微差を追求するために喜んで高い対価を支払う方もおられます。

大雑把な感覚で言えば、2020年代以降、20mm台のコンパクト双眼鏡で考えると、上のグラフの黄緑色の☆のところが大体15,000円くらいで、桃色の☆が80,000円くらいでしょうか。ヒノデはこれまで黄緑の☆の近辺で性能を追求してきました。S1やA+という尖った性能の機種も開発してきましたが、これらも価格的には20000円台に収まっており、黄緑の☆の範疇を出てはいません。S1やA+はクルマで言えば、走行性能を限界まで追求した「軽自動車」です。

これに対して桃色の☆あたりからが高級コンパクト双眼鏡です。クルマで言えば、ベンツのAクラスや、レクサスのUXといった「高級小型車」といったところです。

高級機とは

では双眼鏡業界において、メルセデスやレクサスといった高級ブランドにあたるのはどんなメーカーでしょう。海外ならツァイス、ライカ、スワロフスキーの御三家、国内ならニコンの「エッジ」ブランド、コーワの「ジェネシス」ブランドあたりでしょうか。

現在、これらのブランドからリリースされているコンパクトにはいくつか共通点があります。

・フェイズコートを施したダハプリズム、誘電体多層膜を施した補助プリズムを採用している。

・対物レンズにEDレンズを採用し、十分な内面処理を施している。

・全てのレンズとプリズムに、7~9層程度と思われる、非常に高品質なコーティングを施している。

・接眼レンズはハイアイレリーフの仕様。

これが今の高級機の条件なのでしょう。

ヒノデ双眼鏡の生産を請け負う優秀なOEM

ヒノデの双眼鏡は、すべてOEM工場で生産されています。OEMとのお付き合いの仕方は様々ですが、相手がどこであっても、そのOEMが持っている資源を上手に使い、実力を引き出していく必要があります。日本国内には素晴らしいOEMがいくつもあり、それぞれに得意分野がありますが、その中には実際にOEMとして高級機を手掛けている会社もあります。

それなら、そこに頼めば高級機だって簡単に作れるのでは、と思うかもしれませんが、そう簡単なことではありません。まず、私たちと工場の間にしっかりとした信頼関係がなくてはなりません。また、こちらに十分な知識や経験がなければ、良いものを作ってもらうのは難しいです。それが高級機であれば、なおのことでしょう。

ユーザー目線で「自分たちが欲しいと思う双眼鏡を作ろう」と思い、ヒノデを創業したのは2009年のことです。これまでお付き合いしたOEMの数は6社に及びました。私たちは徐々に各社の特長を把握していき、彼らとの信頼関係も育まれました。OEMの方々からはたくさんのことを教えていただき、双眼鏡の生産や開発についての知識も深まりました。

そしてここ数年でしょうか、ヒノデもそろそろ高級機に挑戦できるんじゃないかと、ぼんやり考えるようになりました。

偶然出会った光学系

そんな中、とある日本のOEM工場で、偶然素晴らしい光学設計に出会いました。倍率は6倍、口径は21mm。その時点では完全な双眼鏡の形はしていませんでしたが、試しにそれを覗いてみると素晴らしい見え味です。(像の特長については、下であらためて説明しています。)

OEMの社長によれば、その光学系は高級機のために試作されたものだったそうです。某高級ブランドの担当者には見え味を絶賛され、話はとんとん拍子に進み、これは採用されると思ったそうですが、なぜか立ち消えてしまったそうです。そのブランドの今のラインナップを見れば、最も低い倍率の機種でも7倍ですから、やはり今の標準からすると倍率が低すぎたのかもしれません。

しかし、低倍率の良さを重視しているヒノデにとって、6倍はむしろ素晴らしいスペックです。以前お客様に「低倍のコンパクトで御三家なみのハイスペックな双眼鏡を作ってくれたら、多少高くても絶対に買うよ」と言われていたのを思い出しました。これはチャンスだと思いました。私たちはこのレンズ設計と、上であげた3つの条件をベースにして、ヒノデ初の高級機に挑戦することを決めました。

素晴らしい光学設計が、双眼鏡になるまで

双眼鏡の設計には、主に、光学設計とメカ設計があります。光学設計は、文字通り光が対物レンズから入って、接眼レンズから出るまでのレンズとプリズムの仕様を決める設計です。メカ設計はそのレンズとプリズムを収めるボディの設計です。双眼鏡であれば、レンズを収める筒、ピントや視度の調整機構、目当てや目幅の調整機構、カバーなどの設計が、メカ設計に含まれます。

今回は光学設計が先に決まっていましたから、それをどんなボディに入れるかというところでした。ボディを金型から作ることになればそれだけで1000万円近い費用がかかりますから、私たちの販売力では難しいところです。そこで、工場が持っている、8x21用のボディを転用することにしました。このボディはマグネシウム製で軽量でかつ堅牢です。全体を覆うカバーは、ラバー(NBR)なので、耐衝撃性も高いです。

最近のコンパクトダハは、カバーが硬質プラスチックや、プレスされた金属で作られているものが増えました。硬いプラスチックや金属でカバーを作れば、形やカラーの自由度は上がり、デザイン性が格段に向上します。しかし、やはり実用的なのはラバータイプのカバーです。双眼鏡を積極的に使っていれば、ぶつけたり落としたりという事故は日常的に起こりますから、耐衝撃性は重要でしょう。ラバーを選択するほうががよりヒノデらしいと思いました。

ピントノブも、回しやすさを最優先してラバー(NBR)を採用しています。目当ては、アイレリーフの短い8倍機用に低めに設定されていましたが、金属加工でちょうど良い高さに作り直してもらいました。目幅調整やピントノブの重さは、さすがに日本製という感じで、細かいリクエストをしなくても、職人さんたちがベストに近い状態に仕上げてくれました。

ソフトカバーはロットが小さいため、完全なオリジナルにするとコストが大幅に増えてしまいます。そこで、他機種用のものを少し作り変えて対応しました。それほど高級感はありませんが、必要十分な仕様です。

↑双眼鏡は折りたたんで収納
ウェットスーツなどに使うネオプレーン素材のケースは、軽量でクッション性がある

結果的に、光学系や目当ての金属部品以外に特別なコストをかけずに済んだので、本来であれば8万円は超えるだろうと思われる販売価格をおさえることができました。この価格で、日本の双眼鏡OEMの底力を十分に感じることができるのですから、かなりお買い得ではないでしょうか。

像の特長

像は、EDレンズ由来の繊細な線で構成されおり、全体にエレガントな印象です。また、バランスの良い光学設計により周辺部まで歪みが少なく、硬く整っています。対物レンズの口径に対して適正な倍率と、レンズのコート、プリズムのフェイズコート、補助プリズムの誘電体多層膜などによって光の損失を最小限にし、十分以上の明るさと、鮮やかな色表現を実現しています。

初めての高級機という事で、試作段階で、10人を超える愛好家や業界関係者にテストしてもらいましたが、評価はヒノデスタッフ側が驚いてしまうほど高いものでした。複数の愛好家の方々から、これがこの値段ならすぐにでも欲しいと言われました。

コーティングについて

コーティングは、6x30ーB+でも採用した7~9層のマルチコート。高級双眼鏡によく使われている、極めて反射が少ない、つまり透過率の高いコーティングです。反射が少ないので撮影にも苦労しました。

↑接眼レンズの7~9層マルチコーティング
↑対物レンズの7~9層マルチコーティング

LEDの強い光で照らして、やっとハッキリした反射が見えます。7~9層となっているのは、一枚一枚のレンズ・プリズムに異なるコーティングを施しているためです。あるレンズは7層、あるレンズは9層という事になります。下の写真でも、それぞれの面で反射色が異なっているのが伝わるでしょうか。

そうすることで、対物レンズからプリズム、接眼レンズまでの光学系全体でカラーバランスを整えて、鮮やかな色表現を実現しています。

↑対物レンズ側から撮ったコーティングの反射。

お客様の声

6x21-U1を使用したご感想をいただいております。こちらにまとめてありますので、ぜひご覧くださいませ。

 ・お客様の声(ヒノデ6×21-U1)

動画で見る6x21-U1

お客様に動画を作っていただきました。双眼鏡で見える景色をそのままカメラで撮影した映像もあり、U1の像の歪みが、極めて少ない様子がわかります。

写真で見る6x21-U1

↑まずは前から
↑ピントノブの反対側(2つの対物レンズの間)には視度調整ノブがついている。視度調整は無段階。ビノホルダー用のネジ穴はない。
↑ツイストアップタイプの目当て。左側が縮んでいる状態。指で回転させると伸びて、右のようになります。
↑ボディを畳むことでここまでコンパクトになる。ボディはマグネシウム製。握りやすくショックに強い、軟質プラスチックで全面をカバーしています。ウレタン系ではないので、加水分解によるベタつきも起こりにくく、ゴムと違い、白く粉をふくこともありません。
↑目幅を最大まで広げ、目当てを上げたときのサイズ
↑折りたたんだ時のサイズ
↑対物レンズ、接眼レンズともに撥水ハードコート
↑正面から
↑ひとみ径
↑ストラップもネオプレーンなので、首の負担が少ない
↑ケースのふたを閉めたところ
ストラップは収納後もそのまま使うことができる