最悪の場合、失明します

双眼鏡を扱う中で、双眼鏡で太陽を見てしまうことは、最も大きなリスクといえます。虫眼鏡で太陽の光を集めて、紙などを燃やしたことがあるかもしれません。虫眼鏡で太陽を見ると、あれと同じように目が焼け焦げてしまうので、十分に注意するよう言われたかもしれません。

あれと同じことが双眼鏡でも起こりますので、双眼鏡で太陽を見るのは非常に危険です。最悪の場合網膜が焼け焦げてしまい、失明してしまうこともあります。

双眼鏡のレンズを太陽に向けるだけでもリスクがあります

ここまではよく言われている話かもしれません。言われなくてもわかっているよという気持ちになった方もいるでしょう。しかし、「双眼鏡のレンズを太陽に向けるだけでもあぶない」と言われたことはないかもしれません。

双眼鏡のレンズ(対物レンズ、接眼レンズにかかわらず)を太陽に向けると、視野環(視野絞り)が溶けてしまうことがあります。これはそれほど一般的でないため、ベテランの方でも驚くことが多いです。しかし少なくとも日の出では、これまで5例以上の報告を受けておりますので、意外に珍しくないのかもしれません。

今のところそういう話は聞いたことがありませんが、もしかすると火事などの原因にもなりうるのかもしれません。双眼鏡をひなたに置かないように、十分にご注意ください。

視野環は対物レンズの焦点が合う位置にありますので、対物レンズを太陽に向けると、ちょうど視野環の付近に光が集まってしまいます。参考までに、視野環が溶けてしまった双眼鏡を、覗いた時の写真を掲載しておきます。視野の枠がぐにゃりと歪んでいるのがわかります。

双眼鏡を分解して、視野環を取り出してみました。矢印の部分が溶けて変形しています。下写真のように、成型時のバリなどと違って尖った感じがなく、丸く波を打ったように変形するのが特徴です。

拡大すると下記のような感じです。大きく溶けているところだけでなく、周辺の部分や遮光線の部分も溶けてしまっています。熱によってドロッと溶けてしまった感じがわかります。