かつて双眼鏡は王侯貴族と学者の占有物でした。時を経て、双眼鏡は誰でも手に入れられる便利な道具になり、今では様々なタイプの製品が様々なメーカーから発売されています。
量販店の売り場には多種多様な双眼鏡が並んでいます。大手カメラメーカーの製品や、中堅光学メーカーの製品、ヨーロッパの超高級メーカーによる製品など、たくさんの双眼鏡から、好きなものを選べます。
ネット通販や、全国紙の通販などでは、初心者の思い込みにつけこむような高倍率のズーム双眼鏡や、明らかにJISなどの工業規格に合わないおかしな双眼鏡を販売する業者もまだまだ存在しています。
私たちはそんな中で、ただ双眼鏡を提供するのではなく、双眼鏡の面白さやあるべき姿をお伝えしながら、それぞれのお客様にぴったりの製品を提案できるような、今までと違うタイプのメーカーを目指して2009年に創業しました。
ヒノデは、いたずらにラインナップを増やすことなく、一つ一つの製品を、手間と時間をかけて企画・開発します。そうして生まれた双眼鏡一つ一つについて、このウェブサイトでじっくり説明しています。専門用語には注釈をつけて説明したり、双眼鏡にまつわるよもやま話をコラムにして掲載したりもしています。その延長で、『双眼鏡の推しごと(オーム社刊)』という「推し活のための双眼鏡ガイド本」の著者にもなりました。
双眼鏡とはどんな道具なのか、良い双眼鏡とはどうあるべきなのか、人それぞれ価値観が違うので、どれが正しいとは言い切れません。ただ、仮にその価値観が多少主観的であったとしても、自分たちなりに良いと信じる双眼鏡だけを販売し、双眼鏡の楽しさを伝えていくことには意味があると思っています。
ヒノデの製品から、双眼鏡へのこだわりを感じてください。そして双眼鏡を楽しんでください。その気持ちが私たちの製品とともに広がり、双眼鏡が、より一層、多くの人に愛されることを祈ります。
日の出光学は皆様に支えられて運営されています。アドバイスをいただいた双眼鏡愛好家の皆様、名前を出すのはちょっと・・・おっしゃったOEMメーカー、レンズ・プリズムなどの部品メーカーの皆様、そして、拙い文章にここまでお付き合いいただいたあなたに、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えいたします。
ヒノデ スタッフ一同